最近は、シューベルトの**《即興曲 作品142-3》**に取り組んでいます。静かに語りかけるような主題が美しく、弾くほどにシューベルトらしい“温かい陰影”が見えてくる曲です。主題の優しいメロディは、強すぎても弱すぎても雰囲気が崩れてしまい、音のバランスを探るのが難しいところ。でも、フレーズの呼吸をつかめた瞬間、曲がふっと語り出すように感じられます。まだ練習中ですが、この曲を通して「静かな音楽ほど深い」というシューベルトの魅力を改めて味わっています。